結婚のため転居し、新就職先を探そうとしている女性看護師へ
結婚しました。
パートナーの住む土地へ引越すことになりました。
新たに就職先を探さねばなりません。
「さて、どうやって探そうかな」と考えている女性看護師のみなさんのために書きました。
就職先の選び方や面接のポイントをご紹介します。
結婚後の看護師求人、転職のコツ
「結婚」は、女性にとって人生の一大イベントです。
そして結婚に伴い転居することになル斗、新しい病院を探すことになります。
新たな住居が現在の就職先から近ければ良いですが、県外など遠い場所へ転居せざるを得ない場合、転職を余儀なくされます。
看護師不足が叫ばれる昨今ですから、選り好みしなければ病院や施設などの就職先は多数存在します。
この点は看護師の非常に強いところです。
「妊娠したい」
「旦那に転勤の可能性がある」
「仕事と家庭の両立が不安」
などといった問題です。
結婚に伴い前職を退職した場合、履歴書でも面接でもその経緯を説明することになります。
そしてその後に必ずと言っていいほど聞かれることが
「旦那さんは転勤のある仕事をしているのか」
「妊娠の予定はあるのか」
といった質問です。
この種の質問は、雇用主側としては極めて当たり前のものなのです。
小さな個人病院とか、地域密着型の病院ほどそれを知りたがります。
病院や施設側が
「どういった人員を欲しがっているのか」
逆に「どんなスペックの人員を避けたいと思っているのか」
その理由を、きちんと把握した上で新たな就職先を探しましょう。
大規模病院の場合
県立病院や大学病院のような、規模の大きい総合病院の場合、産前産後休暇・育児休暇や、扶養手当など、子育て支援の体制が整っており、院内保育所が24時間利用可能な場所もあります。
働いているスタッフの数も多いため、ある程度人員補充の融通が利きます。
実際に制度を利用しているママさんナースも多いです。
また「○○会グループ」といった全国展開している病院であれば、転勤にも対応してくれる場合もあります。
このように
大規模病院では制度や環境は整っており、妊娠や転勤の可能性を伝えても比較的寛容であり、長く安定的に働きたい人にはピッタリではないかと思います。
注意しておきたいのは、
各種制度はいつから、どういった条件で利用できるかを確認しておきましょう。
そうしないと、いざという時に使えないかもしれません。
例えば、
臨時採用の場合は利用できない。
勤続○年以上からでないと利用できない。
などです。
また、大規模病院では夜勤、不規則なシフト、委員会や勉強会、看護研究、学会、飲み会…などがあります。
ママさんナースにとっては、結構やっかいな問題です。
結局、独身のスタッフや子供のいないスタッフに勤務調整や残業などのお世話になります。独身スタッフにしてみれば、「何で私たちが・・・」という気持ちになります。
そのあたりも頭の片隅に入れておいた方が良いでしょう。
特に転勤してすぐに「子供がいる権利」を振り回せば、あからさまに文句は言われないにしても、裏ではよく思われません。
また、新卒から働いているスタッフや勤続年数の長いスタッフの結束が固い場合、よそ者に対する風当たりが強いこともあります。
口コミサイトなどを利用してチェックしておいた方が良いですね。
個人病院、クリニックの場合
休日が規則的なところが多いです。
この点は、新婚さんやママさんナースにとっては、ありがたいところでしょう。
「日勤のみの勤務が大半、残業も少ない」というのは、時間的な面や、ストレスからすれば、有難いのですが、収入が激減します。夜勤の収入が大きいですから。
入院病床がないとストレスも少ないです。
全体的に、ワークライフバランスが充実し、働きやすいイメージがあります。
個人病院やクリニックでは、臨時採用や期限付きの募集(現スタッフの病休、育休の代理など)、短期間限定の急募求人も多く見られますので、パートナーの転勤の辞令が出る時期や、妊娠・出産したい時期に合わせてうまく就職・退職する働き方もできます。
注意したいのは、
臨時採用やパートの場合、病院側の定める雇用・労災・健康・厚生などの各種保険に加入できないことがありますので、
確認しましょう。
正規職員、期限の定めのない採用の場合に多いのが、「転勤や妊娠・出産の可能性に厳しい」ということです。
個人病院やクリニックの場合、
スタッフの人数も数人~多くても10数人程度のところがほとんどです。
これが全ての問題の根本になります。
急なシフト調整ができなかったり、有給がとりにくかったりするのも人数不足のせいです。
また、教育体制も確立してい点は看護師本人だけでなく、病院としてもかなりの負担になります。
病院としては、「せっかく仕事を覚えたのだから、長くいてほしい」と望むでしょう。当然のことです。
特に地域医療に力を入れている病院では、地域に馴染んで長く働いてくれるスタッフになって欲しいのです。そういうスタッフを離したくないのです。
募集要項の「育休取得実績」「看護休暇取得実績」などから、病院の方針が分かります。
募集要項を読み流すのではなく、その裏にあるものまで、しっかり読み取って下さい。
施設の場合
デイサービスや老人ホームなどの福祉施設の場合、母体が株式会社であったり、系列展開しているところも多いです。個人病院よりも福利厚生が充実していることや、産休や育休を推奨しているところも多々あります。
しかし、こういった施設では働いている介護系スタッフに対し、看護師の数が圧倒的に少ないです。
つまり替えがききにくい、
これが一番ネックになります。
医療スタッフが看護師のみの場合、責任が重いです。
オンコールや深夜待機があるというデメリットがあります。
福祉施設のレベルによるのですが、手のかかる入居者さんが多いところは、振り回されます。
たしかに、個人病院に比べるとお給料が良い場合も多いです。
しかし、産休や急な転勤の可能性があると、厳しいでしょうね。
面接のポイント
結婚を機に転職活動をしていることを説明すると、ほぼ確実に妊娠、出産、転勤の可能性について聞かれます。
これについては正直に答えるしかありません。
しかしただ単純に「妊娠を望んでいます」「転勤の可能性があります」、これだけではいい印象にはなりません。腰かけ程度に働きたいのだな、という印象を持たれてしまうと不利です。
「いずれ妊娠は望んでいるが、現在は転職を優先しているため、○ヶ月は妊娠しないよう注意するつもりでいる」
「○年以上働いて一通り仕事を覚えてから考えたいと思っている」
といった具体的な意志を表したほうが良いでしょう。
もちろんその場の口先ではなく、少なくとも半年以上は妊娠は控えたほうが良いと思います。
転勤については可能性がある場合、「○月に辞令が出る可能性が有る」「○年間は転勤の予定はない」など、具体的に伝えましょう。
また、実際は自宅からの距離やお給料などを理由に応募したとしても、それが第一の理由であることは伝えるべきではありません。「その診療科でのスキルアップ」や、「自分の能力や知識をいかに生かせるか」等を第一の理由にしましょう。
「ついうっかりいっちゃった」という人もいますから、注意が必要です。正直なのは良いのですが、「馬鹿正直」なのは、問題ですよ。
意外とやってしまいがちですが、前の職場の悪口も言ってしまうことです。
気をつけましょう。
面接で追い込まれると、苦し紛れに言う人もいます。
事前に回答を考えて、練習しておきましょう。
例えは、こうです。
「前の職場ではこういうことを学ばせてもらえなかったから」
「自分の力を活かせる機会をもらえなかったから」
こういうマイナス表現をしてはいけません。
「今後はこういうことをしたい」
「自分のこんな能力を使わせて欲しい」
というプラス表現に置き換えて話しましょう。
単に、表現の仕方を知ってるかだけの問題です。
まとめ
看護師の働きかたは多様です。
自分にとって何が最優先なのか、何が必要なのかをしっかり把握すること(優先順位の明確化)
そして転職先にそれが揃っているのかをよくリサーチすることがとても重要になります。
まずは様々な病院、施設の募集要項をしっかりと見てみることから始めましょう。
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