退職を伝えたら強く引き止められた。引き止めを乗り切る方法は?
会社はなぜ引き止めるのでしょうか
人手不足になるからです
補充しても費用と時間がかかります。
会社は一つの仕事に取り組むとき、チームを組んで動いています。一人一人はそのチームの重要な部品なのです。いわば「時計の歯車」です。その歯車が一つ欠けたら、もう時計は動きません。
そこで歯車を補充交換するのですが、時間も費用もかかります。
会社の場合も同様です。
上司は管理責任を問われます
退職したいと思わせる職場の雰囲気。
「その雰囲気を作った管理者の責任」はどうなのよ・・・というわけです。
対策
きちんとした「書面」で退職の意思を伝える
口頭だけなら「やっぱり退職しないことにした」と言いやすいです。
だから上司は「あなたが退職しない途も残している」と考えてしまいます。「本気で退職しようとは思っていない」と解釈します。
「残留する気持ちは全くないのだ」ということを、形を伴って示す必要があります。
退職理由が「前向き」であること
現在の会社への不満を口にするのは、好ましくない
会社の上司や仲間と喧嘩別れをするのは、好ましくありません。
今の会社とは色々あったにしても、「それなりにお世話になった」という気持ちを持ちましょう。
円満退社が理想です。
それに業界は意外と狭いので、噂は転職後にも色々と影響を及ぼします
退職理由は「前向き」な表現をしてください
例えば現在の会社の技術レベルが低かったら「さらなるスキルアップを狙って」というようにです。
「あまりにも低レベルすぎて、学ぶことは何もなくなった」などと言ってはいけません。
「積極的にチャレンジする」という意識をもって表現しましょう。
「今とは別の業界に行きたい」
「もう少し視野を広げたい」
「この会社にはないシステムに携わりたい」
でもいいです
君は会社にとって必要な人材なんだ
上司が引き止めに使う定型表現です。
一時的な感情に左右されず、「退社→転職→その後の人生の展開」をしっかりと意識してください。
そして上司に熱い思いをしっかり説明しましょう。
この時、会社に感謝していることはハッキリ言いましょう。しかし、同時に、「感謝と我が人生とは別のもの」と割り切っていることも示しましょう。
情による引き止めの裏には「何回も引き止め、ズルズルと退社を引っ張って退社を諦めさせる」という戦略も見え隠れします。
仮に残留しても、仲間からは「あの人は一度この会社を辞めようとした」という目で見られます
給料をアップするから
心がグラリと動くのは仕方のないことです。
転職自体が数ヶ月の悩ましい日々を予想させます。
その上、転職して給料が上がる保証はどこにもないのです。
しかしこういう甘い言葉に騙されてはいけません。
口約束は信じられません。
しかも1回か2回は給料が上がっても、それ以降は今よりずっと昇給率が抑えられる可能性があります。
あなたが会社にとって絶対的に必要不可欠ならともかく、一人でも代わりがいるなら(あるいは育ちそうなら)昇給はうやむやにされる可能性が大いにあります。
後任が見つかるまで残って欲しい
突発的なことが生じた時、スムーズにフォローできる体制を作ってないところに問題があります。
今回は「退社」という形になりましたが、「病気」「事故」などいくらでもこのような事態は生じます。
管理者は当然その時のフォロー体制を作っておくべきなのです。
これは、上司の仕事です。
上司の職務怠慢をあなたがフォローする必要はありません。
ただ転職の気持ちが出てきたら、それとなく仕事の引き継ぎがしやすいように準備しておきましょう。
マニュアルも作っておきましょう。
そして上司には誠意ある態度で「退職日までに引き継ぎが終われるように最大限の努力をします」と言いましょう。
誠意を示しつつ断れるところはしっかりと断りましょう。
在職中に転職活動もすることとなれば、「時間調整」「時間不足」など非常に忙しい事態になります。
無駄な時間はありません。
少なくとも半年ぐらいは「5時以降の飲み会はなし!」と覚悟しましょう。
転職エージェントに寄り添ってもらいながら進めることをお勧めします
環境を変えて頑張ってみないか
「君の希望の配置転換を上司と掛け合ってみるよ」と言うのです。
これにははっきりと「この会社の仕事では自分の希望は叶えられない」と明言しましょう。
もちろんそれまでの実績がないことには、「はぁ?」と言われます。でも言うしかないでしょう。
一度転職を口にした以上、残留してもろくなことはありません。
「進むも地獄、退くも地獄」です。
転職とはそういうものです。
この程度の事で「NO!」と言えないようでは、転職のつもりが「沈没」になってしまいます。
もう少し続けてから考えてみては?
早期転職希望者に対してこのフレーズが使われます。
なるほど一理あります。
しかし同時に、自分に合わないことをズルズルと続け、結局「転職のタイミングを逃す」ことになりかねません。
上司は、「ここにいたらそれなりに実力もつくし、それから考えても遅くないのでは?」と言うのです。
しかし、それなりに実力がつくかもしれませんが、自分の狙った方向と違う実力ではまずいのです。
若いこの時期は貴重です。二度と来ません。タイミングは命です。
「スキルに不安はあるものの、新しいところで全力を尽くすつもりです」で押し切りしかないでしょう。
やめたら顧客に迷惑がかかる。損害賠償するぞ!
こんなおかしなことを言う上司もいます。
これ笑ってしまいます。脅してるつもりで全然脅しになっていません。
「こんな事態になっちゃった時でもスムーズに動くような措置をとっておく」のが上司の仕事です。
「自分の職務怠慢を私に押し付けるとはねぇ」と笑っちゃいましょう。
ましてや「賠償請求ですか。やれるならやってみろ」ですよ。
退社を伝える前に、「就業規則」をしっかり読んでおきましょう
「退社日の○○日前までに退社の意思表示をすること」となっていることがあります。
ここを見逃すと、転職先会社との関係調整がうまくいかず、結局「入社取り消し」になりかねません。
用心して下さい。
転職する場合、転職先を聞かれることがある
転職先を言ってもいいし、言わなくても構いません。
言いたくない時は、適当にごまかしておけばいいでしょう
まとめ
一時的な気の迷いで退社を口走ってはいけません。
酒の席でも「こんな会社辞めてやる」みたいなことを言うのはやめましょう。上司も仲間も後輩も「半分本気」で「フ~ン」と思います。
退社するのなら、数ヶ月前から計画的に準備をし、行動に移す時は8割仕上がった状態にしてください。
一度口にしたらもう先に進むしかありません。
退社を口にするまではしっかり準備して、「一切退社のことは言わない」ことです。
退社を口にしたら、あとは一気に素早く行動してください。
それが最も退社をそして転職をうまく進める方法です。